AIXとOracle11gR2の組み合わせにおける検討事項
Oracle11gR2をAIXで構築した際に注意する事
Oracle社が注意事項として挙げている内容についてまとめます。
不具合修正
KROWN#158769
「AIX 7.1 環境で rootpre.sh 実行時に /var/ha/soc/grpsvcsdsocket.cl が 見つからない旨のエラーが発生する」
→ PowerHAのみ発生する不具合である為、考慮不要
NOTE 1264074.1
「Linking Fails With “ld: 0706-010 The binder was killed by a signal: Segmentation fault” On AIX 6.1 And AIX 7.1」
→ インストール時に出るエラー。APAR:IZ89165が適応されている為、解決済み
NOTE 1528452.1
「AIX 6.1 TL8 or 7.1 TL2: 11gR2 GI Second Node Fails to Join the Cluster as CRSD and EVMD are in INTERMEDIATE State」
→ 2つ目のノードがクラスタへ接続されたときに出るエラー。 APAR:IV35893が適応されていることを確認
不具合については以上3点となります。
DB初期化パラメータ
AIXプラットフォーム固有の初期化パラメータには以下がある。
入出力スレーブに使用する初期化パラメータ
- DISK_ASYNCH_IO : TRUE (default)
- TAPE_ASYNCH_IO : TRUE (default)
- BACKUP_TAPE_IO_SLAVES : FALSE (default)
- DBWR_IO_SLAVES : 0 (default)
- DB_WRITER_PROCESSES : 1 (default)
表スキャンI/Oを最小化するための初期化パラメータ
- DB_FILE_MULTIBLOCK_READ_COUNT : 128 (default)
参考資料
Oracle Database管理者リファレンス11g リリース2 (11.2) for Linux and UNIX-Based Operating Systems
AIX固有パラメータ・チューニングについて
▼入出力スレーブに使用する初期化パラメータ
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DISK_ASYNCH_IO :ディスク装置の非同期I/Oの無効/非無効 ⇒変更不要 ※1
TAPE_ASYNCH_IO :テープ装置の非同期I/Oの無効/非無効 ⇒変更不要 ※2
BACKUP_TAPE_IO_SLAVES :RMANで多重バックアップを実施する場合に設定 ⇒変更不要 ※3
DBWR_IO_SLAVES :非同期I/Oが使用不可の場合に設定 ⇒変更不要 ※1
DB_WRITER_PROCESSES :データベース・ライターがボトルネックになった場合に変更 ※4
⇒AWRレポートで確認可能
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入出力スレーブについては、以下の目的で変更する設定です。
※1 プラットフォームが非同期I/Oに対応していない場合
※2 データベース・ライターがボトルネックになり、ワークロードが大きくなっている場合
※3 RMANで多重バックアップを実施する場合
※4 データベース・ライターがボトルネックがボトルネックになっている場合に設定変更
データベース・ライターがボトルネックがボトルネックになっているか確認する方法ですが、
AWRレポートの「Top 5 Timed Events」を確認し、以下の待機イベントが上位である場合は、
データベースライターがボトルネックになっている可能性が考えられます。
【KROWN#97779】 I/O関連の待機イベント
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‘db file parallel write’
‘db file single write’
‘write complete waits’
‘free buffer waits’
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